なんだか山小屋紹介みたいなブログになって来ましたが、3泊4日の山行のウェアはカッパという感じだったので、宿泊の小屋には本当にお世話になりました。3泊目は真砂沢ロッジでした。小屋の受付の入り口。剣沢の左岸の段丘状の広いたいらを真砂平と呼ぶそうです。ちょうど立山の北の真砂岳と別山を源流とする真砂沢が、剣沢に合流するところです。地図読みみたいですが、沢の中では枝沢の出合が目印になります。小屋のネーミングの意味です。
宿泊者の出入りはこちらの入り口。要塞の様な石垣に囲まれていますが、過去に何度も雪崩の被害を受けています。昨年も雪害で小屋のオープンが遅れたそうです。大量の雪から小屋を守るための石垣です。それでも今年も小屋開けの時は、建物の半分が雪に押しつぶされて、使えるのは3分の1の状態からのスタートだったそうです。
ここに寝るわけですが、傾いた小屋を急ごしらえで直したスペース、大量の雨でも雨漏りはありませんでした。扉は傾いているし隙間はあったりしますが、快適に眠れました。
乾燥室、いや仮設乾燥室。というか、小屋の人にいろいろお話を聞いていたらこんな感じの毎年みたいです。建物自体が雪にやられてしまうので夏の間の仮の住まいってことでしょうか。それでもこの乾燥室はジェットストーブガンガンで、雨に濡れた体自体も乾燥してしまうくらいの勢いでした。
自炊室。
発電機の小屋も傾いたまま。シュールです。
トイレ。小屋に着いた後も時々バケツをひっくり返したような雨でした。宿泊スペースから乾燥室やトイレに行くのにも、意を決してしっかり準備して行かなければなりませんでした。傘を準備して、ズボンの裾をまくり、靴下を脱いでGO!です。
石垣と小屋の間のスペース。
大きなテントばかりです。なんでこの時期なのかはわかりませんが(8月下旬でした)、大学山岳部の合宿地としての利用が多い真砂沢ロッジ。ここから雪渓を利用したアイゼン、ピッケルワークのトレーニングや、八ツ峰や源次郎尾根にクライミングに行くという合宿の中身になります。若い人は元気です。
夕食。
今年から管理人が変わったそうです。物腰の低い丁寧な会話をされる方でした。
坂本心平さん。真砂沢ロッジの前は剣御前小屋にいたそうです。
翌朝、当分は止まない雨という感じなので、カッパを着て出発しました。
真砂沢ロッジ、標高1750m。黒四ダムからハシゴ谷乗越経由、または欅平から仙人谷、仙人峠経由の入下山の中継点です。ここに小屋があることの意味がとても重要な場所に建っています。そして、黒四ダムに行く場合は剣沢を渡らなくてはなりません。8月の下旬ごろにハシゴ谷乗越へ行くための橋を剣沢にかけるのも真砂沢ロッジの仕事だそうです。今年は小屋開けも大変だったし雪も多いので(この段階では三ノ沢の雪渓を渡ってハシゴ谷乗越へ行けました)、9月のはじめに橋を架けると言ってました。
いろんな地図を見て気になったこと。ハシゴ谷乗越(はしごだんのっこし)です。自分も間違っていたかもしれませんが、ハシゴ段乗越ではありません。剣岳周辺では「谷」を「たん」もしくは「だん」と読むのだそうです。はしごという響きに、つい段という漢字をイメージしてしまいますが間違いです。ハシゴ谷(はしごだん)は、ハシゴ谷乗越の剣沢側の支流だそうです。
0 件のコメント:
コメントを投稿