地形図をどう読むか?紙の地形図とベースプレートコンパスでどう山を歩くか?そのための読図講習を何度もやってきました。その読図講習の参加者が、実際の山行で読図でどう山を登るか?ということを実践したいというオーダー。お話を頂いた時、まさしくやぶ山三ちゃんの世界じゃん!とうれしくなりました。
まずの目的地は鹿の子池、静岡です。静岡県道60号線、富士見峠から井川に下る途中から大無間が立派に見えました。右の最奥に見えるのは聖岳と赤石岳です。
井川を過ぎて畑薙ダムの手前で入った東河内の流れは怖いくらいでした。台風20号の直後でかなりの増水。あらゆるところから水が染み出し、当初は山梨側早川町雨畑の長畑から入山予定で計画しましたが、大雨で林道が通れない、復旧した、また警報が出た・・・どんどん変化する道路情報を知らせてくれた雨畑の望月さんには感謝ですが、情報が入ってくると同時にルートの検討もしていました。望月さんの情報はありがたかったのですが、ルートを検討しているうち、そもそも大井川東河内を反時計回りに馬蹄形で歩くのに魅力を感じてしまいました。パーティーの実力も含めてです。
雨畑からなら1~2時間のドライブのアプローチが、大井川からだと3~4時間となってしまっても、山行自体の完成度がすっきりする静岡側からのアプローチ。東河内のゲートは地図上の東河内温泉の先。
針葉樹の植林地の中の大木の根元にあったお墓。戒名と一緒に彫られていた元禄13年というのは今から318年前!元禄13年は西暦1700年です。この場所に人の営みがあったということです。
標高点1243mを過ぎたコルにあった檻。狩猟許可書は今年のものでした。
すっきりした森なので、地図を読めれば道がなくてもどんどん進めます。
傾斜のゆるい地形では、先に進むまたは目的地に進むために、すべての地形を理解するということはしないで、先に進むために捨てる情報、使う情報の選択が大事になります。地形図上の情報ということです。
標高点1801mの西のコル状を超えると目的地が見えました。鹿の子池です。
山梨静岡県境の稜線上の水無峠山の西、約300m下ったところにあるまぼろしの池といわれる「鹿の子池」標高約1800m弱の緩やかな傾斜地に水がたまっている池です。
池の周りは湿気が多く、ちょっと上流にテントを張りました。沢の横でも増水するという心配がないので、テントの横5mで清らかな水がとれます。
夕方が近づいてきた森の様子。
地図上の緩やかな凹地です。
翌朝の鹿の子池。
池を過ぎて主稜線、山梨と静岡の県境を目指しますが、緩やかな地形はずっと続きます。
緩やかなので地図読みはやったら難しいです。が、この時は県境の尾根目指しての登りが続くので、多少間違っても高みにさえ行けば主稜線に出るという安心感のもと登っていきました。
主稜線に到達したことがわかる朝の光。向こうの谷は山梨側です。
県境の尾根に多く登場する多重山稜の中の水無峠山の標識。県境の2080mの標高点が水無峠山の山頂だとすると、この標識は標高点の西の尾根についてます。
水無峠山から次のピークの三ノ沢山に向かうとすぐに登場する池。名前はわかりません。
進むと開けた場所に出ます。大無間山と大根沢山。東河内馬蹄形の山行は、鹿の子池まででだいたい四分の一をこなしたと言うことになります。
続く。
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