2018年9月26日水曜日

ザイテングラート

ところ変わって南アルプスから北アルプスです。奥穂高岳にどうしても登りたいというリクエスト。今夏登山ツアーでトライしたのだけれど登ることが出来なかったということでした。ツアー担当のガイドの気持ちもわかるし、ツアー代金を払って参加したお客様の気持ちもわかるし・・・そんな複雑な気持ちで始まった山行でした。


徳沢手前はまたも工事で河原に仮設の道。正面は長塀山ながかべやま。


上高地~明神~徳沢~横尾と歩き、横尾谷に入って本格的な登山道です。
たくさん話をしながら歩いてきました。横尾までの約3時間で、歩くコツを理解していただこうという狙い。つまり話が出来ないくらい呼吸が乱れる、ということはオーバーペースなんです。呼吸が乱れないで、一歩一歩を細かく置いていくと楽になる登りです。


台風21号の爪痕。


季節もののシャインマスカット。


たくさんの登山者に追い越された涸沢までの道のりでしたが、コースタイムからは30分オーバーしただけでした。ゆっくり歩いても何ら問題ないと実感していただけました。止まらないこと、ペース配分を意識すること、オーバーペースで呼吸が乱れ、息を整えるために長時間の休憩は実際以上に疲労がたまります。


初日の宿泊は絶対涸沢と決めていました。目的は奥穂高岳ですから。そのために朝6時までに上高地バスターミナルに入っていただいての合流でした。


夜半の雨が残った2日目の朝、雨が止むのを待ってのんびりスタート。


ザイテングラート全景。稜線の雲の中は湿った強風です。


とりあえず穂高岳山荘に入るためにまずザイテングラートでした。


振り返った涸沢カール、前穂北尾根、屏風の頭。


ザイテングラートはドイツ語で支稜線、枝尾根ということらしいですが、奥穂高岳に登るメインルートです。


鎖場。なくても登るのには問題なさそうですが、その存在が注意喚起を呼ぶともいえる鎖です。


「ホタカ小ヤ20分」のサインの後も注意して登ります。


最も多くの人が登る穂高のルートザイテングラート、よく見るとアンカーやコンクリートで岩が動かないよう固定されています。


午前中のうちに着いた穂高岳山荘。


お昼をいただいて、とりあえず完全装備で涸沢岳に登ることにしました。


涸沢岳3110mは日本で8番目の高さの山です。穂高岳山荘からは比較的簡単に登ることが出来ますが、この日は西からのウエットな強風にさらされました。北穂高岳と奥穂高岳の間にある涸沢岳ですが、北穂高岳へのルートは非常に危険です。梯子と鎖と落石です。


夕方急速に雲がはれきれいな夕日を見ることが出来ました。


3日目の朝は非常に冷えて氷が張りました。


穂高岳山荘の朝。稜線上の交差点のようなところで、北穂高岳へ、新穂高温泉へ、西穂高岳へ、吊尾根から前穂高岳へとそれぞれの目的地です。もちろんザイテングラートを涸沢に下る人もいます。


穂高岳山荘をスタートしてすぐに現れる梯子、鎖は涸沢~ザイテングラート~奥穂高岳の間の中で一番厳しいものですが短いです。尾根の上に出るとジャンダルムが本当に近く見えます。


奥穂高岳山頂。


奥穂高岳に登る目的は達成しました。時間に余裕があったので次の目標として「吊尾根」を歩くとしました。つづく

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