深南部の山行の生活編です。ちょっとした工夫で装備も変わるし、行動時間にも関係します。小さめテントの手持ちがシングルウォールなので、寒暖の差が激しいこの時期は結露が憂鬱。なのでツエルトにフライシートというパターンにしました。
ツエルトを立てるためのポールはストックです。ガイライン(張綱)を用意して張ります。ツエルトを張る場所が決まってまず準備するのは枝です。地面に押し込んでも簡単に折れそうもない強度を持った枝。いつも手持ちののこぎりを持っているのでそれを使って、地面に刺すほうを斜めに切って準備します。意味としてはペグです。今回のツエルトとフライのパターンだと10本。
まずツエルトの四隅を手持ちの金属製のペグで固定します。もちろんグランドが岩だと通用しませんがこれは基本です。臨機応変にお願いします。
四か所を固定するとメインのポールは一人で立てることが出来ます。ポールを立ててガイラインで固定するのに準備した枝を使います。
何で枝かというと、全てのプレースメントを金属のペグにすると必要な本数は14本。いくら軽いペグでもその数を持つくらいなら食事の米に変えたほうがエネルギーになります。基本僕もツエルトの四角を固定するために4本のペグを持っていますが、それも本来なら枝に変えられます。枝もペグのように真っすぐでなくてもいいんです。地面より長く出ているほうが蹴飛ばす心配がありません。なにより枝ペグは翌朝そのまま捨ててこれます。
ツエルトを立てる時、石でも枝でも動かないものを使うという手もあります。
ツエルト、フライシートを張ってグランドシートを中に敷きます。ツエルトの側面真ん中に細引きを着け引っ張って、中の空間を作るというパターンはやりません。中に入ってザックを置いたりすれば空間は出来ます。
日没までに時間があればこんな楽しみも。始末はしっかりやります。
水の確保が生命線です。水の確保と寝る所が大事です。容器ですが、プラティパスなどの折り畳み式のものと口の広いナルゲンボトルのセットです。整備されていない沢での給水なのでプラティパスでは上手くいかないこともあります。広口の容器があると入れやすいので面倒でもそこから折り畳み式の容器に入れるとなります。源流での水の確保なので水量は少ないからです。
シラビソとオオシラビソ(左)。並べてみると一目瞭然です。混生しているので比較できるわけです。
横から見てもボリュウムの違いで判ります。シラビソより柔軟性に富むオオシラビソと教えていただきました。今回標高2000mくらいより下ではトウヒが圧倒的に多かったです。
六呂場山手前であった登山者。1泊2日の装備で当然テント泊。何が言いたいかというと、ザックの外に何もぶら下げないということです。やぶ山では大事なことです。
そして食糧。
メインはα米。1泊や2泊なら生米でご飯を炊きますが今回は回数も多いのでα米でした。あとは水と時間と燃料の問題もあります。限られた水の量で2人分の夕と朝の2回の食事と行動中の水をまかなうこと。午後5時過ぎにはヘッドランプのお世話になる事。ガスカートリッジは2個+予備1個。火器はジェットボイル(容量1ℓのミニモ)、専用ゴトク。α米とアマノフーズのおかずシリーズとみそ汁、基本お湯で食べれるものです。それを工夫しておいしくいただきます。朝は雑炊かシリアル、スキムミルクにクリープを混ぜたものを牛乳の代わりに使いました。森永クリープを入れないとだめです。お昼は棒ラーメンかパスタ。パスタはゆで時間1分のもの、ゆで汁でスープです。一番よかったのは朝の雑炊です。腹もちが良く食べた感がありました。包装から出しまとめて運びやすくした食材。
無駄なごみの包装はごみ箱行きです。
α米は2㎏、これは分量を間違えて足りませんでした。標準的なα米一人分は100g、生米は150g、1回50gの違いは夕食だけで、2人分で100g夕食7回で700g、雑炊分を加えれば1㎏近い違いになります。明日への活力のために少しアルコール(50度のウィスキー)も持ったので食料関係だけで10㎏を越えました。
α米の調理について
ふつうは買ったままの容器にお湯を入れて15分待って食べるですが、ぜひおすすめの調理方法があります。中くらいのコッフェルに2人分のα米を入れて水を注ぎます。水の分量はだいたいでいいのですが2人分で400mℓくらいでしょう。強火のコンロにかけて沸騰したら弱火に、水を含んでお米にもどったα米の水分が飛んで香ばしい香りがしたら、コンロから降ろして蒸らします。水の量がいいかげんだったのでばらつきはありましたが、毎食おこげが食べれました。α米でおこげ!
標高の低いところで初めて見たキッコウハグマの花。キッコウハグマは山梨で見たことありません。
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