鋸の第一高点、アプローチはいくつか考えられます。
・戸台川の河原を歩く ・釜無の源流から ・甲斐駒から縦走
毎年登りますが、何とか楽に行ける方法はないかとし思考錯誤しています。
ここのところの手段はバスを使うもの。長野県側からです。
戸台で北沢峠行きのバスに乗ります。中間地点に‘歌宿´というバス停があり、バス停の先の尾根の突端でバスを降りて、その尾根を真っすぐ下れば角兵衛沢の出合に出るというもの。バスを降りて1時間ちょっとで角兵衛沢に取りつけます。ただ、登山道はないので藪山に慣れた人にお勧めのコースです。
今回は歌宿のバス停のもう一つ先の‘丹渓新道’で降りました。戸台川の赤河原を目指して下り。
丹渓新道は仙丈ヶ岳の馬の背に行く登山道。
林道から見た鋸です。一番存在感のあるのは第二高点、一番大きな切れ込みは中ノ川乗越。
第一高点は左のピークで、右側の切れ込みが小ギャップ、その右の尖がりの横に鹿の窓です。
これはスーパー林道を作っている当時のもののようです。
当時も登山は盛んに行われていました。戸台川の河原を歩いて赤河原から北沢峠を目指すものです。大正14年3月、北岳の冬季初登の京都大学山岳部もここから北沢峠を目指しました。
丹渓新道を下りると、右奥林の中に丹渓山荘の今は使われなくなった建物が見えます。そこまで行くのに一度渡渉をしなければなりません。二度目の渡渉点には橋がかけられていました。去年の秋にはなかったもので、アイゼンの跡があったから冬前にかけられたのでしょう。ありがたく使わせていただきました。
三度目の渡渉をすると角兵衛沢出合
ここは水量が少なくて靴を脱がないで渡れました。写真の岩の様子だと滑りそうもない岩ですが、濡れた所はぬめっていて素足でも滑るので特に注意!
角兵衛の入り口にはこんなケルンがあります。初めてだとわかりにくかったりします。
ここから樹林帯の中に入ります。角兵衛沢は水が流れていません。
登山道の様子。針葉樹の森の急登が角兵衛の大岩まで続きます。
角兵衛の岩小屋の水場
出合から2時間ちょっとで着く ‘角兵衛の岩小屋’ 100Mはあろうかと思われる垂直の岩壁の下にスペースがあって、テントが張れます。岩の付け根から水がしみ出ていて、量は大したことはないのですが、コップでも置いておけばすぐ溜まります。
冷たくてとってもおいしい水です!
角兵衛の岩小屋を過ぎると様子は一変します。
岩屑で沢全体が埋め尽くされた中を登ります。ほとんどすべての石が動くので、登るにはコツが入ります。動いた石の間に足が挟まれないようにすることと、大きい(自分では動かせないくらいのサイズ、目安は一抱え)石だと動きにくく安定しているということ。石が動いても落石となって下に落ちて行く傾斜ではないので、ごろごろしても心配ありません。自分の体重かけた石が動いて転ばないように注意するのはもちろんです。
ここは岩の墓場・・・
コルが見えてきました。角兵衛のコルです。
コルの直下にはテントを張るスペースがあります。ギリギリですが、4人用サイズが張れました。
とりあえず落石の心配がない所だし、平らです。前から一度ここに泊ってみたかった!
花は、岩の割れ目にダイモンジソウがたくさん咲いてました。
タカネビランジのピンクも目立ってました。
翌朝の第一高点。テントを張ったコルから20分くらいで到着。
山梨百名山の標柱はありません。以前はこんな感じでした・・・
見事に裂けた状態のまま何年もありました。雷にやられたのかな?
新しいのを設置するときに見苦しいので撤去したのでしょう。
手前のピークが第二高点、一番高いのは甲斐駒
甲斐駒まで行く場合の危険個所 ・ 小ギャップ、鹿の窓ルンゼ、甲斐駒の六合石室の上の鎖場
帰りは角兵衛を下って丹渓新道にのぼり返して、バスで戸台へ
これが一番楽な登り方でしょう!
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