池口岳は南アルプスの南部にある日本200名山の一つ。長野県飯田市と静岡県川根本町にまたがります。南アルプスと言えば、北は甲斐駒ケ岳から南は光岳(てかりだけ)というとらえ方が一般的ですが、東西南北いろんな方面に繋がった尾根上には、特徴的なピークがたくさんあります。特に光岳の南側は深南部と呼ばれていて簡単には入れないエリアです。
何で池口岳だったかと言えば、光岳の存在でした。光岳に行くとしたら以下のアプローチです。
①静岡畑薙ダム~畑薙大吊橋~茶臼岳~光岳(一泊ではかなりきつい)
②遠山郷~易老渡いろうど~易老岳~光岳(林道が通れないことが多い)
③北部方面からの南下。(当然どこに下るかでさらに泊まりとなる)
④静岡寸又峡温泉方面から(長い長い林道の崩落が激しい)
そこで以前から気になっていた、池口岳経由で行ったらどうだろうというやつの実践。これも長い尾根で、加えて一般的な登山道ではないので地図が読めることが大前提です。いずれにしても光岳に簡単に行く方法というのはないということです。それでも、最短は②の遠山川易老渡経由が、林道さえ問題なければ最短です。今でも遠山川の北叉渡の発電所までは通れるので、そこから易老渡までは約5㎞の林道歩き。たとえ林道を歩いても易老渡経由が、現時点で最短ルートとなります。
遠山郷大島から林道を登って池口集落を通り過ぎて、標高約1000mの地点が登山口。尾根の登り出しの急斜面を車で行けるので楽なアプローチです。どん詰まりの林道なので駐車スペースは困りません。
立派な登山口 (今にして思えば、この段階でマダニが刺さっていたのでしょう。)
池口岳までは整備された登山道。気楽なもんです。ただ長い!池口岳北峰まで片道約8㎞。この日も出会いましたが、日帰りだと往復16㎞。整備されているとはいえ登山道の状況を考えれば、鳳凰山薬師岳を夜叉神峠から日帰りピストンする距離感です。今回はさらに光岳まで行って泊まって、翌日同じルートを下るという目的でした。読図をしながら進みます。初めに登場した三角点点名「入山」1235.4m
標高約1350m近辺の山の神。岩陰にひっそり祀られていました。見過ごすかもしれません。
面切平 1400m近辺の緩傾斜。広い尾根です。
地図上の1971mの標高点。この先にザラ薙、ザラ薙平があります。
現れた宮標石(明治時代に御料林とされ皇室所有の土地としたときの標石です。丸みを帯びたデザインの宮マークは御料局の印です。)
ザラ薙を見下ろしてみました。
朽ちて落ちた道標。「黒薙-ザラ薙平-ジャンクション」と書かれています。
うつくしい草地と表現されるザラ薙平
このあたりからオサバグサがたくさん見られました。
ザラ薙を過ぎると池口岳への急な登りが始まります。標高点2156mのあたりはロープが設置されていたりします。
池口岳ジャンクション。池口の登山口から登ってきて、光岳方面に行く場合は池口岳の山頂は踏まないで、ここから別な尾根を下ることになります。このジャンクション合流点にザックを置いて空身で池口岳北峰をピストンしました。
ジャンクションから少し登った、池口岳の肩にあたるダルマ沢源頭。きれいな草地です。
まだ池口岳北峰まではひと登りあります。
こっちのほうがずっとお似合いです。
山頂の南の縁まで行って見えた池口岳南峰。三角点はあちらにありますが、北峰のほうが高いです。
ここにもあった宮標石。ジャンクションに戻って加加森山を目指しました。
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