2016年6月1日水曜日

ヘリコプター

山小屋にまつわるお話です。鳳凰山、日本百名山のひとつです。
NHKBSにっぽん百名山「鳳凰山」というのもありました。その時にお世話になった、薬師小屋の荷揚げのお手伝いをしてきました。自分の足で登って下る山登りですが、時間の関係でヘリコプターでの入下山。中々ない体験なので、空からの写真も含めてご一緒しましょう!早朝の甘利山駐車場からはじまりました。午前4:30です。


ヘリコプターの会社、東邦航空とはあらかじめ段取りをしていて、当日の朝6:00前にはヘリポートに着きそうだという連絡が入っていました。現場でのやり取りは無線通信です。無駄がないようにという共通認識のもと、張り詰めた空気です。だいたい予定していた時間に遠くからヘリコプターの羽音が聞こえてきました。パタパタパタと。


3枚ローターの大きな塊がどんどん近づいて来ます。


姿が確認できたら、あっという間に着陸でした。


すごい乗り物ですね。


乗ってきたのは4人、操縦士、研修中の操縦士、整備士、コーディネーター役?のひと。


ユーロコプターAS350B3エキュレイユという機体です。エキュレイユってフランス語で「りす」を意味する言葉だそうです。何でも標準仕様のこのヘリコプター、世界で初めてエベレストの山頂に降り立った機種だとか。機体横のJA6573と書かれた機体番号を検索したら出て来ました。
人と荷物、同時には運びません。まずは人。操縦士も含めて全部で6人。荷物は次の便からとなります。この日は10数回ピストンしました。機体の下のパイプとワイヤー、荷物をつりさげた時重さがわかる装置のようでした。最後に毎回のフライトの荷物の重さがKG単位で記録されていました。


まるで空に吸い込まれるように上がっていきました。


甘利山から千頭星山に繋がる尾根。ツツジは上空からでもはっきりわかります。


鳳凰山が見えてきました。


小武川の流れの向こうに八ヶ岳。


薬師岳が近づいて来ます。


上空からの南御室小屋とテント場。


奥に富士山、手前に砂払岳と薬師小屋。ヘリコプターの回転翼、ローターが映っています。


野呂川を挟んで仙丈ケ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳の3000mの峰々。


薬師小屋近くの白砂の台地に着陸します。


急いでヘリコプターから降り、姿勢を低くして飛び立つのを待ちました。すぐに荷揚げ作業が始まります。


ヘリコプターが近くに来るってどんな感じ?というために動画を撮ってみました。猛烈な風です。


荷揚げは効率と安全に配慮しながらどんどん続きます。薬師小屋と南御室小屋と交互に荷揚げされるのでまだマシで、時間の猶予が出来ますから。ホイストから切り離された荷物は、次の便が来る前にどかさなくてはなりません。同じ場所に次の便で来る荷物を下ろすためです。軽いものなんかは要注意です。ヘリの起こす強風で飛んでしまうからです。


風もない荷揚げ日和!


通常の荷揚げとは別に、建築資材を上げるという日でもありました。


帰り、必要のないものを下ろしたりもします。


作業が無事終わって、帰りもヘリコプターで下ることになりました。僕らが大急ぎでまとめた建築資材がブルーシートに包まれています。窓から見る北岳。


甘利山のヘリポートまで5分くらいでしょうか。とても気持ちのいいフライトでした。


手前のドラム缶はヘリコプターの燃料です。荷揚げが終わって、次の現場に向かうのでしょうか?あっという間に飛び立って行きました。


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