3日間の槍ヶ岳の山行は定番と言えば定番ですが、メンバーや季節、天候でいつも印象的です。夜明け前の空の色を指す言葉に「東雲色しののめいろ」という言葉があるそうです。まさしくそんな朝でした。
この時期は小屋の朝食と日の出の時間が同時刻。朝の絶景を楽しむか?食事優先で行動中心か?この日の行程は上高地までの行動時間8時間予定、当然まずは食事優先です。約1500m下ります。距離もそこそこあります。
槍ヶ岳山荘の食堂のキャパシティーは120~130人。この日は宿泊者が少なかったので一回で済んだようですが、600人以上宿泊するとそれはもうサヴァイバルです。夕食は小屋に到着順ですが(夕食6ラウンドを経験したことがあります!)、朝食は並んだ順番なんで結構大変です。激混みの時はそれを見越してお弁当にしてもらったりします。それも作戦です。小屋が混むようならテント泊にしたり、少しでも快適を求めます。多くの人が行く山はいろいろ工夫が必要です。
朝食のあとで外に出てみたら太陽のエネルギーがすごかった!
槍沢に向かって下ります。見えている山小屋は殺生ヒュッテです。この写真の様子はよく特徴をとらえています。氷河地形で、へこんでいるのは殺生カールと呼ばれています。谷の一番低いところは氷河地形のモレーンです。グリーンバンドと呼ばれるハイマツが生えているところです。
いっきに下り始めました。振り返って見た槍ヶ岳山荘と青空に浮かぶ雲。
マイペースなノルウェーの人たち。
播隆窟ばんりゅうくつ、槍ヶ岳を開山した播隆上人が泊まったとされる洞窟。皆さん興味津々で何人かの方は中を確かめていました。前日が年に一度の播隆祭だったそうで、きれいに掃除されていました。
毎年来るたびに登山道の整備状況に驚かされます。写真の右側と左側、左側は石を、岩を歩き易いように並べてあります。ルート上のほとんどすべてがこんな感じに整備されています。以前は写真の右側のようで、こんな感じが普通の登山道の様子なんです。
秋がやってきている。
大曲まで来れば傾斜が変わってひと安心です。と同時に下りの疲れが出てくるポイントです。
サラシナショウマ 晒菜升麻
槍沢の流れ。この川の縁に来た時のノルウェーの方の発言は驚きでした。写真にはない感じで苔むした水の流れにキレイでっすよね~と振ったのですが、キレイはどっちでもいいから、時間があればぜひ泳ぎたい流れじゃん!考えることが違いました・・・
去年出来たババ平のトイレ。
横尾山荘にも新しいトイレ。小屋のすぐ横です。
まだまだ上高地まではたっぷり歩くのに、マイペースなノルウェー人。
徳澤園のソフトクリームの看板見たら当然の展開。なんで食べないの?と責められて僕もソフトクリーム・・・女こどもの食うもんじゃん、なんてのは通用しなくて、強制的に買わされた感じが面白かったです。
今年から徳澤園のすぐ横にもトイレが出来ました!
ニホンザル
もうちょっとで小梨平というところで、野生のサルの登場。ノルウェーにはサルはいないそうで、ずっと山行中野生動物の話をしていて、実際に登場して皆さん大興奮でした。
帰りのバスの時間が決まっていて、それでも小梨平の温泉に入りたいということで、ハラハラでした。なんとか時間、間に合いました。
上高地バスターミナルでお疲れ様でした。お別れです。
歩きながら教えてもらったノルエー語、グッドモーニングガン(おはようございます)、ハイハイ(登山道ですれ違う時、日本ならこんにちはですが、ノルウェーではこう言うそうです)。
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